理事会レポート

第76回F.M.L.理事会を開催

2013年6月5日、NPO法人F.M.L.は理事会を開催しました。

まず、小山太郎医師(城西クリニック、F.M.L.理事)から、5月4日~6日までイギリスのエジンバラで開催された第7回World Congress for Hair Research(WCHR)の報告がありました。男性型脱毛症に関する演題は約25あり、はじめに小山医師が発表した2つの演題、「白血球のテロメア長と男性型脱毛症の関連性」と、「伸展刺激が毛乳頭細胞に与える影響の解析-毛髪再生医療におけるメカノバイオロジーの可能性-」について解説がありました。つづいて、男性型脱毛症の治療薬であるミノキシジルの発毛効果のメカニズムに関する他施設からの研究の紹介がありました。最後に、来年のWCHR大会長であるWon-Soo Lee先生がおこなった特別講演、「男性型脱毛症治療の最新アップデート」について詳細な解説がありました。

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次に川上正也医師(北里大学名誉教授、F.M.L.専務理事)に感染症についての講義をしていただきました。その危険性や流行が危惧されている「N7H9型鳥インフルエンザ」、予防接種を受けていない大人の感染者が増えている「合併症をともなう風疹」、マダニが感染源といわれている「ダニが媒介する致死性感染症」、昨年サウジアラビアで発生が報告されSARSよりも致死率が高いとされている「コロナウイルスによるアラビア熱症」の、最近問題になっている4つの感染症についての、現在判明している感染経路や、症状、注意点などを詳しく解説されました。
中国で感染が拡大しているN7H9鳥インフルエンザについては、一部タミフルなどの抗ウイルス薬が効きにくい症例も確認されてはいますが、当面は可能な限り早期に治療を受ける必要があります。重症化の懸念がある場合はタミフルやラピアクタなどの抗ウイルス薬の服用量と服用期間を2倍にすべきで、リレンザなどの吸入薬は肺炎を起こしている場合の有効性が不明のため、使用を控えた方が良いとの提言を日本感染症学会が出しているとのことです。
また、日本で流行中の風疹は、妊娠10週~16週の妊婦が感染すると胎児に異常が発生する可能性があるため、妊娠中の方は妊娠24週頃までは人混みをできるだけ避け、同居の家族はすぐに風疹ワクチン接種をすべきと講義されました。

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F.M.L.は、関連医療機関の医師に最新の医療情報を提供できるよう今後も努めてまいります。
(F.M.L.スタッフ)

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