コラム 研究開発コラム

第4回加齢画像研究会で発表

第4回加齢画像研究会(平成27年10月17日、御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター)に参加してまいりました。
我々が現在取り組んでいる、超高分解能頭皮MRIを用いた男性型脱毛症の画像診断に関する研究について、「男性型脱毛症(AGA)の超高分解能頭皮MRI−新たな薄毛の診断、治療法開発を目指して−」と題して曽我茂義先生(防衛医科大学校放射線医学講座)から発表がありました。

加齢画像研究会

加齢に伴う男性の見た目の変化の一つに男性型脱毛症があります。男性型脱毛症の診療、治療においては、治療開始の決定や治療効果の判定などにあたって、その進行状況を的確に把握することが重要となります。しかしながら、臨床現場で用いることが可能な脱毛症の客観的評価方法は少なく、患者さまの立場にたった診療や、臨床現場での研究を発展向上させる上での制約になっています。例えば、臨床現場で一般的に用いられている写真撮影による評価の場合、わずかな毛量の増減は評価が困難です。主観的評価であることから、診療の過程において患者さんと医師との間で見解が分かれるケースもあります。一方で近年の技術革新によって、超高分解能のMRI撮影が可能となり、皮膚や皮下といったかつて評価困難であった部位にも非侵襲的に迫れるようになってきており、様々な領域で新たな診断方法としての期待が高まっています。

我々は、超高分解能頭皮MRIを用いて男性型脱毛症の客観的評価の確立を目指すべく研究を始めました。毛のような小さなものはMRIでは見えないというのが常識的なMRIに対する考えです。これまで毛髪を対象にMRIの撮影がなされた例はありません。ゼロからのスタート、当初は試行錯誤の繰り返しでしたが、極限まで解像度を上げるための工夫を重ねた結果、従来の頭部MRIでは得られなかった、高い空間分解能による明瞭な頭皮の解剖学的情報の描出を可能にし、頭皮の表皮真皮、皮下組織、ならびに脂肪に向かって縦走する毛包を明瞭に撮影することに成功しました。

我々は、この画像を利用して新たなAGAの客観的評価方法を確立することを開始しています。荒船龍彦先生(東京電機大学理工学部電子・機械工学系)の協力のもと、超高分解能頭皮MRIで撮影した画像をもとに、毛包の数を反映する値を半自動で検出する解析アルゴリズムを開発中です。また、撮影画像に描出されている毛包の太さを算出する解析アルゴリズムも開発中です。将来的には、超高分解能頭皮MRIを用いて、毛の数及び太さを定量化することが可能になると考えています。更には、画像所見を脱毛症の進行予測や治療効果予測へ利用していくことについても検討していきます。

小山太郎(NPO法人F.M.L.理事、メンズヘルスクリニック東京)



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